
美肌効果が高いと人気のハーブピーリング。SNSでも「肌がワントーン明るくなった」「ニキビ跡が薄くなった」など、多くの方が効果を実感されているようです。しかし同時に「肌が荒れた」「赤みが引かない」といった声も見られます。
「ハーブピーリングに興味はあるけれど、自分に合うのかな?」「やめた方がいい場合もあるの?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ハーブピーリングをやめた方がいい人の特徴や状況、リスクとデメリット、そして安全に受けるための条件について詳しく解説します。また、ハーブピーリングが向かない方のための代替案もご紹介します。
この記事を読むことで、あなたがハーブピーリングを受けるべきかどうかの判断材料を得ることができます。肌質や体調、状況に合わせた適切な選択をするための情報をお届けします。
記事執筆:ニキビ研究所所長 牛尾佳子
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ハーブピーリングの基本

ハーブピーリングは、天然ハーブを使って肌の古い角質や皮脂を取り除き、ターンオーバーを促進する美容施術です。ケミカルピーリングより肌への負担が少なく、剥離の有無で効果や刺激の度合いが異なります。ニキビや毛穴、くすみ改善など多くの美肌効果が期待できます。
ハーブピーリングとは?
ハーブピーリングとは、天然ハーブを主成分とした粉末を肌に塗布し、古い角質や余分な皮脂を取り除く施術です。肌のターンオーバー(新陳代謝)を促進し、肌トラブルの改善や美肌効果をもたらします。
主に使用されるハーブには、グリーンピール、ブラックハーブ、サンゴなどがあり、それぞれ効果や刺激の強さが異なります。施術は主に美容クリニックやエステサロンで受けることができます。
ケミカルピーリングとの違い
ハーブピーリングとケミカルピーリングの主な違いは以下の通りです。
項目 | ハーブピーリング | ケミカルピーリング |
---|---|---|
成分 | 天然ハーブ | AHA(フルーツ酸)、サリチル酸など化学成分 |
作用機序 | 物理的・化学的作用の複合 | 主に化学的作用 |
刺激 | 比較的マイルド | 成分濃度により強い場合も |
肌への負担 | 比較的少ない | 濃度によっては大きい |
効果の即効性 | やや緩やか | 即効性がある |
剥離 | あり・なしの両タイプ | 基本的にあり |
剥離あり・なしの違い
ハーブピーリングには「剥離あり」と「剥離なし」の2種類があります。
剥離ありタイプ:
- 施術後、3〜7日程度で古い角質が剥がれ落ちる
- 効果が実感しやすい
- 肌への刺激がやや強い
- 剥離期間中は外出に制限がある場合も
剥離なしタイプ:
- 目に見える剥離がほとんどない
- 肌への負担が少ない
- ダウンタイムがほとんどない
- 効果は穏やかで、複数回の施術が必要な場合も
一般的な効果・メリット
ハーブピーリングの主な効果・メリットは以下の通りです。
- ニキビ・ニキビ跡の改善
- 毛穴の開き・黒ずみの改善
- くすみの改善・肌のトーンアップ
- 小じわの軽減
- 肌のキメを整える
- 肌のターンオーバー促進
- 美容成分の浸透率向上
ハーブピーリングをやめた方がいい人

ハーブピーリングは万人向けの施術ではありません。以下のような方は、ハーブピーリングをやめた方がよい場合があります。
肌質による非適応
敏感肌の方:
敏感肌の方は、ハーブ成分に対して過剰に反応し、赤み、かゆみ、ヒリヒリ感などの症状が出やすい傾向があります。特に、普段の化粧品でも肌トラブルが起きやすい方は注意が必要です。
極度の乾燥肌の方:
肌の水分・油分が極端に少ない方は、ピーリング後にさらに乾燥が悪化する可能性があります。バリア機能が低下している状態でのピーリングは避けた方が無難です。
アトピー肌の方:
アトピー性皮膚炎を持つ方は、肌のバリア機能が低下しているため、ハーブピーリングによって症状が悪化する恐れがあります。症状が落ち着いている時期でも、医師に相談してから検討しましょう。
肌の状態による非適応
炎症がある場合:
ニキビが炎症を起こしている、湿疹がある、日焼けで肌が赤くなっているなど、肌に炎症がある状態でのピーリングは避けるべきです。炎症が悪化する可能性があります。
傷や切り傷がある場合:
肌に傷がある場合、ピーリング成分がその部分から過剰に浸透し、強い刺激や炎症を引き起こす可能性があります。傷が完全に治ってから施術を受けましょう。
日焼けしている場合:
日焼けで肌が敏感になっている状態では、ピーリングによる刺激で色素沈着を起こしやすくなります。日焼け後は最低でも2週間は避けるのが望ましいでしょう。
体調による非適応
体調不良時:
風邪、発熱、体調不良の時は、免疫力が低下しており、肌も敏感になっています。体調が回復してから施術を受けましょう。
ホルモンバランスが乱れている時:
生理前後や妊娠中、更年期など、ホルモンバランスが大きく変化している時期は肌が敏感になりやすいため、ピーリングの効果が予測しにくくなります。
睡眠不足や強いストレスがある時:
睡眠不足やストレスは肌のバリア機能を低下させます。このような状態でのピーリングは、肌トラブルのリスクを高める可能性があります。
特定の状況
妊娠中・授乳中:
妊娠中や授乳中は肌が敏感になりやすく、また成分の安全性も完全には確立されていないため、避けた方が無難です。特に妊娠初期は特に注意が必要です。
重要なイベント直前:
結婚式や重要な会合など、大切なイベントの直前(1〜2週間以内)のピーリングは避けるべきです。肌の反応には個人差があり、予期せぬトラブルが起きる可能性があります。
紫外線を浴びる機会が多い時期:
夏場や海外旅行など、紫外線を多く浴びる予定がある時期は避けた方が良いでしょう。ピーリング後は肌が紫外線に敏感になるため、色素沈着のリスクが高まります。
アレルギー体質の人の注意点
ハーブアレルギーや特定の植物に対するアレルギーがある方は、ハーブピーリングで使用される成分に反応する可能性があります。事前にパッチテストを行い、アレルギー反応がないか確認することが重要です。
また、金属アレルギーや化粧品アレルギーなど、何らかのアレルギー体質をお持ちの方は、新しい成分に対して反応を示す可能性が高いため、慎重に判断する必要があります。
ハーブピーリングのリスクとデメリット

ハーブピーリングには効果がある一方で、いくつかのリスクやデメリットも存在します。施術を検討する際は、これらのリスクも理解しておくことが大切です。
肌荒れ・炎症のリスク
ハーブピーリングによって、以下のような肌荒れや炎症が生じる可能性があります。
- 赤み・ほてり
- かゆみ・ヒリヒリ感
- 小さな発疹
- 肌のピリピリ感
これらの症状は通常、施術後数日で落ち着きますが、肌質や体調によっては長引くことがあります。特に敏感肌の方や、施術の強度が強すぎた場合にリスクが高まります。
乾燥・つっぱり感
ピーリング後は一時的に肌のバリア機能が低下するため、乾燥やつっぱり感を感じることがあります。特に以下のような症状が現れることがあります。
- 肌の突っ張り感
- 粉ふき
- 小じわの一時的な増加
- 皮むけ
これらの症状を軽減するためには、施術後の保湿ケアが非常に重要です。
色素沈着の可能性
ハーブピーリング後に適切なケアを行わなかったり、紫外線対策を怠ったりすると、色素沈着を起こす可能性があります。特に以下のような場合にリスクが高まります。
- 施術後すぐに紫外線を浴びた
- 肌が炎症を起こした
- 剥離した皮膚を無理に剥がした
- 肌が元々色素沈着を起こしやすい体質
色素沈着は時間とともに薄くなることが多いですが、完全に消えるまでに数ヶ月かかることもあります。
好転反応と肌トラブルの見分け方
ハーブピーリング後に起こる反応には、「好転反応」と「肌トラブル」があります。この2つを見分けることが重要です。
好転反応の特徴:
- 一時的な症状(通常3〜7日程度で改善)
- 徐々に症状が軽減していく
- 赤みやかゆみが強くない
- 肌全体に均一に現れる
- 痛みを伴わない
肌トラブルの特徴:
- 症状が長引く(1週間以上)
- 症状が徐々に悪化する
- 強い赤みやかゆみ、痛みを伴う
- 特定の部位に集中して現れる
- 水ぶくれや膿を伴うことがある
肌トラブルが疑われる場合は、すぐに施術を受けたクリニックやサロンに相談し、必要に応じて皮膚科を受診しましょう。
期待通りの効果が得られないケース
以下のような場合、ハーブピーリングで期待通りの効果が得られないことがあります。
- 肌の状態や肌質が適していない
- 施術の強度が弱すぎる
- 1回だけの施術で効果を期待している
- 施術後のホームケアが不適切
- 生活習慣(喫煙、睡眠不足など)が改善されていない
効果を実感するためには、適切な施術計画と、施術後のケアが重要です。また、複数回の施術が必要なケースも多いことを理解しておきましょう。
ハーブピーリングを安全に受けるための条件

ハーブピーリングを安全に受け、効果を最大化するためには、以下の条件を満たすことが重要です。
事前カウンセリングの重要性
施術を受ける前に、必ず専門家による詳細なカウンセリングを受けましょう。カウンセリングでは以下の点を確認することが重要です。
- 現在の肌の状態と肌質
- 過去の肌トラブルの有無
- アレルギーの有無
- 使用中の薬やスキンケア製品
- 期待する効果と現実的な結果の違い
- 施術後のケア方法
カウンセリングで不安な点や疑問点は、遠慮なく質問しましょう。納得できない場合は、施術を受けるのを延期することも検討すべきです。
施術前の準備と注意点
ハーブピーリングを受ける前に、以下の準備と注意点を守りましょう。
- 施術の1週間前からピーリング効果のある化粧品の使用を控える
- 施術の3日前から刺激の強いスキンケア製品(レチノールなど)の使用を中止する
- 施術当日はメイクを控え、清潔な肌で来院する
- 日焼けした状態での施術は避ける
- 体調が優れない場合は施術を延期する
これらの準備を適切に行うことで、施術のリスクを減らし、効果を高めることができます。
信頼できるサロン・クリニックの選び方
安全なハーブピーリングを受けるためには、信頼できるサロンやクリニックを選ぶことが非常に重要です。以下のポイントを参考にしましょう。
- 医師や専門資格を持つスタッフが在籍している
- 施術の実績や症例写真が公開されている
- 詳細なカウンセリングを行っている
- 施術後のアフターケアが充実している
- 口コミや評判が良い
- 料金体系が明確である
- 強引な勧誘がない
パッチテストの必要性
初めてハーブピーリングを受ける場合や、敏感肌、アレルギー体質の方は、事前にパッチテストを行うことをお勧めします。パッチテストでは、使用するハーブ成分を腕の内側など目立たない部位に少量塗布し、24〜48時間後に肌の反応を確認します。
赤み、かゆみ、腫れなどの反応が出た場合は、その成分に対するアレルギーや過敏症の可能性があります。このような場合は、別の成分や別の施術を検討しましょう。
施術頻度と間隔の適切な設定
ハーブピーリングの効果を最大化し、肌への負担を最小限に抑えるためには、適切な施術頻度と間隔を設定することが重要です。
- 初回は弱めの強度から始める
- 肌の状態を見ながら徐々に強度を上げていく
- 剥離ありタイプの場合、次の施術までに4〜6週間の間隔を空ける
- 剥離なしタイプでも、最低2週間は間隔を空ける
- 季節や肌の状態に応じて間隔を調整する
無理な頻度での施術は肌に負担をかけ、かえって肌トラブルを引き起こす可能性があります。専門家と相談しながら、最適な施術計画を立てましょう。
施術後のケアと注意点

ハーブピーリングの効果を最大化し、トラブルを防ぐためには、施術後の適切なケアが非常に重要です。
施術直後の注意点
施術直後から24時間は、特に注意が必要です。以下のポイントを守りましょう。
- 施術当日の洗顔は避け、翌日からぬるま湯で優しく洗う
- メイクは24時間は控える(必要な場合は最小限に)
- 汗をかく運動や入浴、サウナは避ける
- アルコール摂取は控える(血行が促進され、赤みが増す可能性がある)
- 肌をこすったり、強くタオルで拭いたりしない
施術直後は肌が敏感になっているため、刺激を最小限に抑えることが大切です。
日焼け対策の重要性
ハーブピーリング後は肌が紫外線に非常に敏感になっています。以下の日焼け対策を徹底しましょう。
- SPF30以上、PA+++以上の日焼け止めを使用する
- 日焼け止めは2〜3時間おきに塗り直す
- 日傘や帽子、サングラスなどで物理的に紫外線を遮断する
- 日中の不要な外出は避ける
- 施術後2週間は特に注意する
適切な日焼け対策を怠ると、色素沈着のリスクが高まります。
スキンケアの調整方法
ピーリング後は通常のスキンケアを調整する必要があります。以下のポイントを参考にしましょう。
- 刺激の強い成分(レチノール、AHA、BHAなど)は1〜2週間使用を控える
- 保湿を重視したシンプルなスキンケアを心がける
- セラミド、ヒアルロン酸などの保湿成分を含む製品を使用する
- 肌に刺激を与える可能性のある新しい化粧品の使用は控える
- 肌の状態が落ち着いてきたら、徐々に通常のスキンケアに戻す
施術を受けたクリニックやサロンから推奨されるアフターケア製品がある場合は、それに従うのが最も安全です。
トラブルが起きた場合の対処法
万が一、施術後にトラブルが生じた場合は、以下の対処法を参考にしてください。
軽度の赤みやかゆみの場合:
- 冷たいタオルで冷やす
- 刺激の少ない保湿剤を使用する
- メイクや不要なスキンケアを控える
症状が悪化する場合:
- すぐに施術を受けたクリニックやサロンに連絡する
- 医師の診察を受ける
- 自己判断での薬の使用は避ける
- 症状と経過を写真に撮っておく
早期の対応が重要です。特に痛みを伴う場合や症状が悪化する場合は、すぐに専門家に相談しましょう。
経過観察のポイント
施術後は以下のポイントに注意して、肌の状態を観察しましょう。
- 赤みや腫れの程度と持続時間
- 剥離の状態(均一か、部分的か)
- 乾燥の程度
- 新しいニキビや発疹の有無
- 効果の現れ方(トーンアップ、キメの変化など)
経過観察の結果は、次回の施術の参考になります。気になる点があれば、メモや写真に残しておくと良いでしょう。
ハーブピーリングの代替案

ハーブピーリングが向かない方や、別のアプローチを検討したい方のために、いくつかの代替案をご紹介します。
肌質や状態に応じた代替施術の提案
敏感肌の方向け:
- マイルドなケミカルピーリング(低濃度のAHAなど)
- 水光注射(ダーマペン)
- イオン導入
- LEDセラピー
乾燥肌の方向け:
- 水素水ピーリング
- ハイドラフェイシャル
- 高周波美顔器による施術
- 保湿成分の導入美容
ニキビ肌の方向け:
- サリチル酸ピーリング(低濃度)
- フォトフェイシャル
- ケミカルピーリング(グリコール酸など)
- 光治療
自宅でできるピーリングケア
自宅でも穏やかなピーリング効果が得られる方法があります。
- 低濃度AHA/BHA配合の化粧水やジェル
- 酵素洗顔料
- ピーリングジェル
- フルーツ酸配合のホームケア製品
これらの製品は、プロの施術ほど強力ではありませんが、定期的に使用することで穏やかな効果が期待できます。ただし、使用頻度や方法は製品の指示に従い、過剰な使用は避けましょう。
肌質改善のための基本的なスキンケア
どのような施術を選ぶにしても、日々の基本的なスキンケアが重要です。
- 適切な洗顔:肌に合った洗顔料で、摩擦を最小限に抑えた優しい洗顔を心がける
- 保湿:セラミド、ヒアルロン酸などの保湿成分を含む化粧水や乳液で十分な保湿を行う
- 紫外線対策:日焼け止めの使用や物理的な紫外線対策を習慣化する
- 生活習慣の改善:十分な睡眠、バランスの良い食事、ストレス管理、禁煙など
これらの基本的なケアを継続することで、肌質そのものを改善し、様々な施術の効果を高めることができます。
医療機関での選択肢
より効果的な治療を求める場合は、医療機関での以下のような選択肢も検討できます。
- 医療用ケミカルピーリング
- レーザー治療
- フォトフェイシャル
- マイクロニードル治療
- 高周波治療
これらの治療は医師の診察のもとで行われるため、肌の状態に合わせた適切な治療を受けることができます。また、万が一のトラブル時にも迅速な対応が期待できます。
まとめ

本記事では、ハーブピーリングをやめた方がいい人の特徴や状況、リスクとデメリット、安全に受けるための条件、施術後のケア、代替案について解説しました。
ハーブピーリングは多くの方に効果的な施術ですが、すべての人に適しているわけではありません。特に敏感肌の方、極度の乾燥肌の方、アトピー肌の方、肌に炎症や傷がある方、妊娠中・授乳中の方、重要なイベント直前の方などは、ハーブピーリングを避けるか、慎重に検討する必要があります。

施術を受ける際は、信頼できるクリニックやサロンを選び、事前のカウンセリングとパッチテストを行い、施術後の適切なケアを守ることが重要です。
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